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『US(アス)』ネタバレなし感想と解説|怖いけど怖すぎなくて実は意味が深いホラー

20190924

映画 US アス ポスター画像引用:映画ドットコム

『US(アス)』おすすめです。

US(アス)予告編とあらすじ

予告編

予告の段階から気になる映画だったので、観ないわけにはいかなかったんです。

-赤い服の不気味な黒人が4人、1人がバットを持ってて…なにこの映画、観るしかないやん、タイトルは?『US(アス)』

そんな予告編が以下↓

ね、不気味ですよねぇ。

あらすじ

1986年。

カリフォルニア州サンタクルーズのビーチにある遊園地で少女アデレードが迷子になってしまうところから始まる。

ふらふらと“ビジョン・クエスト”というミラーハウスに迷い込むアデレードはそこで瓜二つの少女に出会います…

少女アデレードが鏡の館で自分そっくりの子に出会った時の顔引用:映画ドットコム

そしてときは流れて現在。

大人になったアデレードは夫ゲイブ、娘ゾーラ、息子ジェイソンの4人家族で暮らしていた。

家族で夏休みを過ごすために向かった先は、あのサンタクルーズ…アデレードは過去のトラウマが甦り、何か悪いことが起こるのではないかという妄想に襲われる。

そしてその夜、アデレードたちの家の前に自分たちとそっくりな家族“アス(私たち)”がやってきたのであった。

声をかけても手を繋いだまま暗がりで立ち尽くす4人…

彼らの目的は…?

彼らの正体は…?

ネタバレ無し感想

面白かった~。

怖いけど怖すぎない、絶妙な塩梅のホラー感がクセになる感じ。

出てきた“私たち”の存在が謎で不気味で気味が悪くて、その緊張感をしっかり後半まで繋いでくれてて…

ホラーの後半、『あ、これみんな死ぬことないな』とか安心してしまうと緊張が途切れたりするけど、それがない。

しっかり最後まで楽しめるホラー映画です。

キャスト

・母アデレード:ルピタ・ニョンゴ

・父ゲイブ:ウィストン・デューク

・娘ゾーラ:シャハディー・ライト・ジョセフ

・息子ジェイソン:エヴァン・アレックス

ルピタ・ニョンゴさん母役とレッド役の一人二役がすごい

監督のジョーダン・ピールさんが “母親”と“レッド”の2人の特徴を“女王”と“ゴキブリ”と表現していたほどに真逆のキャラクター。全く違うキャラクターで大変だったらしいです。-役者って楽しそう。

テーマ解説(ネタバレ?)

なんだかこの映画、すごいテーマがあったらしいので触れておきます。ネタバレと感じる部分もあるかと思うのでご注意を!

1986年5月26日、カリフォルニアからニューヨークに渡って手を繋ぎ巨大な一本の線を作り出していたあのCM…

“Hands Across America”

あれ実際にあったホームレスの人たちを救うための支援基金を集める活動のためのアートだったのです。

そう。『US(アス)』は格差社会を批判ているのです。

地下で暮らす“レッド達”は表に出ることのない虐げられた人々の姿なのです。

その視点で見ると映画の中の何もかも…(武器がハサミってとことか)そしてこの画も完全にその二重性を表現してますね。

二重性を表現している引用:映画ドットコム

-すげぇ。なんも考えずに観てたし、それで充分満足してたのに裏でこんなテーマがあって、それに伴った表現をしてたなんて凄すぎる。

↑こんな風にも思える映画『US(アス)』めちゃくちゃおすすめです!

是非ご覧ください!

ps.サンタクルーズといえば、ぼくが小学生の時にホームステイで2週間ほど過ごした場所。あの遊園地、覚えてる。めちゃくちゃ早いメリーゴーランドがあって、やっぱりアメリカは違うなぁと子供ながらに思ったなぁ。