映画

『アラジン』の感想|実写映画化の意義を感じた。

20190823

こんばんはneochiradioです。宇井です。

公開開始からかれこれ2ヶ月ほど経ったでしょうか、遅ればせながらようやくアラジンを観てきました。

だって、アラジンといえば絵本でアニメで十分だと思っていたから。

ディズニーの他の実写映画に関しても観ていなくて、“わざわざ実写にする意味あるのか?”と斜めに構えておりました。

ですが今回『アラジン』を観て、めちゃくちゃ面白くて、感動しました。

これで晴れて“実写もいいじゃん”派になったわけです。

「アニメ版と実写版は別で考えるべし」って考え方がスタンダードみたいですけど、そんなのぼくには無理でした。

だって、アニメ版があってそれを知っているのであればいやが応にもそれを意識してしまうじゃないですか。

実写版は、そのアニメ版とのギャップを無くしていくことによって共感が生まれてやっと同じラインに立てると思うんです。

さて問題はそっからですよね、アニメと同じラインに立ったからOKなわけじゃなくてそこから新たな良さを発見させてくれないと実写をする意義がないですもんね。

そんなぐちゃぐちゃを思いながらも、映画好きな友達がオススメしてるから行ってきたわけです、映画館。

そして実写にする良さを超絶感じることができました!

アラジン最高!!

※ネタバレもありますのでご注意を

アラジン

引用:filmarks

正直冒頭からやられました。

映画って最初のシーン見たときにだいたい決まる気がするんですけど、それがまず良かったですねぇ。

実写化するにあたって一番違和感が生じるであろうキャラクターのジーニー、その彼役のウィルスミスが船の上で息子達に“千夜一夜物語”を話すところから始まるのです。

そう!これでジーニーが青塗りのウィルスミスであったところで問題ないわけです。話を聞く子供達のイメージを見せられているっていうことになりますからね。

もうその“違和感を消すうまさ”を感じた時点で「これは面白くなるぞ! 」と思いました。

そして物語の中はアラジンが町中を駆け回るスタイリッシュなアクションシーンから始まります。

あとで知ったのですが監督はガイ・リッチー。『スナッチ』や『シャーロックホームズ』を手がける監督が撮るリズミカルなアクションはミュージカル調にしても健在で引き込まれます。

で、始まった物語ですが本当に世界に引き込む力が強い強い…

2000人を超える人数をオーディションしても“アラジン”できるやつはいないってところから出てきた新進気鋭の俳優さんメナ・マスード。

歌うますぎるし、本当に女王感がある女優さんナオミ・スコット。

ジーニーはご存知ウィルスミス。

「人の魅力が凄い」

少し違うストーリーになってるところも良かった。

っていうのはジャスミンの“女の強さ”にもスポットを当てていて、それで新しい曲も入っていて…それがめちゃいいんですよね。

ぼくはこういう、今の社会状況から何か訴えるために入れたシーンはあまり好きじゃないんですけど今回のはめちゃめちゃナチュラルで良かったです。

そういうので思い浮かぶのは、アベンジャーズエンドゲームの女性のヒーローが集まってスパイダーマンを助けるシーンで、あのわざとらしさはやめて欲しかった。シナリオ作ってるところを思い浮かべてしまう感じがみえて一瞬現実に引き戻されるあの感じが嫌だった。映像とかはすごいかっこいいんですけどね。作者都合みたいなの感じるのがいただけなかった。

話が逸れました。

で、とにかく今回『アラジン』はそういう気持ち悪さはまったくなくって、物語の自然な流れでジャスミンの強さを描けているし、そのための新曲「スピーチレス 心の声」も最高。

やはりその最高にも理由がしっかりあって、作った人がすごい。

作詞は『ララランド』のパセク&ポール、作曲はディズニー作曲の重鎮でアニメ版も手がけるアラン・メンケン。

まんまとしてやられましたよ、匠ですわこの人たち。

あと今回は女王の侍女ダリアっていう新キャラクターも登場して、それもいいんですよね。

あの侍女がいるからジャスミンが孤独すぎることなくて少し安心できるし、なによりラストシーン船の上につながってびっくりもさせてくれる。

あー、思い出すだけで気持ちがいい。

あの“やられた感”。

冒頭のシーンと最後のシーン、二つとも船の上…ジーニーを自然に見せるための配慮としての船でのシーンだと思っていたのに。

やってくれるぜディズニーさん!

あぁ、熱くなってしまいました。

さてさて、実写にする意義ですけど、ぼくは本当にこの実写は良かったと思いました。

単純に感動しました。

映像、音楽に魅せられて途切れることなく物語に入れて、映画として素晴らしかった。

上の理由だけでも十分だと思うんですけど、少し分析してみます。

アニメにはない実写の良さ

実写の良さは、冒頭のウィルスミスが子どもに語るところから始まったあのシーン…あの時の、「物語を語られている時の子供達の頭の中の映像化」…それが今回の実写だったんだと思う。

現実の延長上に存在するように見せられたっていうところがすごいと思う。

ぼくが小さい子どもだったら「実際にあった話?」「ジーニーはいるよね」的な感じになると思う。それはアニメじゃなくて実際に人が動いてる映像を見たから思うこと。

いやぁ、そういう子がいると嬉しいなぁ、この功績はでかいよ。

サンキューディズニーさん!

ps.早くディズニーシネマで観れるようにしてね!