はじめに
『妄想国語辞典』という本が面白いので紹介させていただきます。
偶然出会ったこの本との出会い、「だからなんだよ」と思ってしまうプロローグ。『妄想国語辞典』とはこういうものですという抜粋。それからこの本のおすすめの読み方(←これが一番伝えたい)。という感じで紹介させていただきます。よろしくお願いします。
『妄想国語辞典』との出会い
秋、大雨、下北沢、ビールが飲める本屋B&B。『妄想国語辞典』との出会いは予定された偶然の中で起きました。
『これからの本屋読本』という本を読んで、その中に出てきた「本屋B&B」に惹かれ、行きたくなりました。
本屋B&Bは毎日トークショーをしているらしく、僕が訪れる日に企画されているのは、“『妄想国語辞典』の作者であるコピーライター野澤幸司さんとネゴシックスさんによるトークショー”というなんとも引きが強いタイトルに惹かれ参加することにしたのです。
それが出会いでした。
『妄想国語辞典』とは
『妄想国語辞典』とは、
「妄想国語辞典 22世紀のコトバ」 まだないけれど、これから生まれてくるであろう新しい言葉たち。それを勝手に生み出し紹介する企画です。
コピーライター 野澤 幸司
という企画によって生み出された、たくさんの言葉が一冊の本にまとまったものです。
と、言ったところで伝わるわけもないので例をいくつか挙げてみます。
こんな感じ
「行けたら行きます」
意味:絶対に果たされない約束
例文:10年後に迎えに行くと彼は言った。けれどもそれは、“行けたら行きます”なのだろう。
妄想国語辞典003
「ミスキャンから女子アナ」
意味:ありふれた展開
例文:ドラマが海外に押されているのは、予算より“ミスキャンから女子アナのせい”だろう
妄想国語辞典096
「ふとり世代」
意味:中年と呼ばれる世代の俗称
例文:ゆとりとかさとりとか、世代でくくるの好きなのって、だいたい“ふとり世代”だよなあ。
妄想国語辞典128
と、こんな感じでつらつらと羅列されていて、作者の世界の切り取り方が面白く、少しの毒が気持ちいい感じの、どの言葉もセンスを感じる内容となっております。
ただパラパラめくり読むだけでも十分面白いのですが、おすすめの読み方があります。
おすすめの読み方
おすすめの読み方は、二人で一冊の本をパスし合って、一人が出題者となり、一人が回答者となって読み進めて行く方法です。
具体的にいうと、出題者は妄想国語辞典の「語」だけを言い、回答者がその意味を当てるという方法です。ヒントとして例文を出してあげるのも良いと思います。
効能
ただでさえ、作者の視点は参考になるし、面白いですが、二人で読み進めると更なる効能が得られます。
一人で読むとただただインプットするだけになってしまいますが、出題形式で読み進めると、答えである意味を考える際に作者がおその言葉を作る際に行ったであろう思考の一部を体験することができます。これはやらないと勿体ない!手に入れた際は是非ともやってみてください。
さらに、そのクイズ自体やり方次第で盛り上がることは間違いなく、自分たちで言葉を作っていこうみたいなクリエイティブな感情も育まれること請け合いです。
欲しくなった方
まだ一部の書店でしか売っていないそうなので、その一部である、ヴィレッジヴァンガードへGOです。