20191004
『JOKER』予告とあらすじ
予告
↓こちらが予告編↓
あらすじ
バットマンの舞台である大都会のゴッサム・シティの片隅でピエロとしてアルバイトをしている心優しい青年アーサー(ホアキン・フェニックス )。
アーサーは母の「どんな時も笑顔で人々を楽しませなさい」と言う言葉を胸に、底辺の生活から抜け出そうと頑張っていた。
母(フランシス・コンロイ)は病弱で、アーサー自身もまた笑いが止まらなくなるという精神疾患を抱えていた。
日々の暮らしもコメディアンになる夢もうまくいかない…そんな折、母は以前雇ってもらっていた大富豪ウェイン氏(ブラット・カレン)に救いを求める手紙を書いていた。
…
そんなある日、アーサーの大好きなテレビ番組の司会者マーレイ(ロバート・デニーロ)が、ステージでジョークを披露しているアーサーの姿を紹介する。
瞬間的には喜ぶも、紹介の仕方は皮肉なもので落胆してしまう。
職を失い、暴行を受け、行政からも見放され…
やり場のない思いは次第にアーサーの心を怒りで蝕んでいく…
…
どうして心優しい青年が悪に染まってしまったのか…
最凶ヴィラン=ジョーカーの誕生を描く衝撃作!!
『ジョーカー』ネタバレ無し感想|『ダークナイト』好きも納得のジョーカー
もう、めちゃくちゃ面白かった!!
最高です!!
公開前に散々ハードル上がってましたけど、余裕で超えてきました。
ジョーカーという史上最凶の超人気ヴィランがどう生まれたかの話をよくここまで共感できるように描いてくれた。
そして、ぼくが大好きな(おそらくみなさんも大好きな)『ダークナイト』のジョーカーをのもっと好きにしてくれたことにも感謝!
↓『ダークナイト』のジョーカーが分かる予告↓
というのも、これまでジョーカー誕生を描いたものってなかったわけで、それを描くということは、その後の話に値する『ダークナイト』他のジョーカーのイメージを左右してもおかしくないことだと思うんです。
そんななか、この映画で描かれたジョーカーは、もっとジョーカーを好きにさせてくれるものでした。
大げさにいうと、ジョーカーを愛すべきキャラクターにまで押し上げてくれました。
本当に最高です!!
そしてこの映画はジョーカーを作ったことと同時にバットマンをも作っています。
それも『ダークナイト』のイメージに綺麗に繋がるような形で。
最高すぎで最高すぎて、最高すぎました!!
ネタバレあり感想と考察|『キングオブコメディ』と『タクシードライバー』と比較
さて今回の『JOKER』監督のトッドフィリップス本人も認めるようにある映画に影響を受けてます。
それが監督マーティン・スコセッシ:主演ロバート・デニーロの『タクシードライバー』であり、『キングオブコメディ』です。
それを象徴するのはやはりロバート・デニーロが司会を行う番組が劇中にあることですね。
『キングオブコメディ』ではロバートデニーロは夢を熱狂的に追いかけ、暴走していく男の話でした。
今回はその夢を追いかけるのはホアキンフェニックス演じるアーサーで、ロバートデニーロは有名番組の司会者という構図になっています。
↓『キングオブコメディ』の記事はこちら↓
『キングオブコメディ』のあらすじと考察|『JOKER(ジョーカー)』に影響を与えた映画
さてさて、こっからがっつりネタバレになってしまいますご注意を。
『ジョーカー』には『キングオブコメディ』の要素がたくさん!
『キングオブコメディ』はその熱狂さゆえなのか、主人公は妄想に支配されます。
『ジョーカー』で、主人公アーサーが、ご近所のソフィーに強引にキスして…
そこからデートして、ライブを観てもらって…
アーサーのお母さんペニーが入院した時には病室で付き添ってもらって…
と、トントン拍子でいい感じになっていきました。
絶望的な環境に置かれているアーサーにとってはもう唯一の希望。
ソフィーがいて良かったと思うシーン。
しかし…
彼女との交際は、向精神薬が見せていた妄想だったのです!!!
結構、唐突に唇奪ったり、デートしてというシーンがきて「えっ!?」ってなるところですが、あとで妄想と判明…
このやり口は完全に『キングオブコメディ』と重なります。
この“妄想”の要素が一番のポイントでした。
『キングオブコメディ』を観ていない人にはドンデンになり、事前に見ているぼくにとっては切なくなりゾクゾクさせられる展開でした。
他にも、最後のカウンセリングのシーンの後、血の足跡をつけて廊下を歩いたあとに施設の人たちから追われるシーンなんかもオマージュで..
「めちゃくちゃカッコ良く変化させてるやん!」
と脱帽ものでした。
『キングオブコメディ』を観てなくてももちろん楽しめますが、観てるとまた違う、見方に奥行きができると思うのでオススメです!
『ジョーカー』には『タクシードライバー』の要素も
『タクシードライバー』の要素もけっこう感じました。
「自衛用だ」と銃を半ば強引に渡されて、それを持って家で踊るところとか、それで人を殺してしまうところとか…
そして殺人を犯したことによって、街の低所得者層からという限定的ではあるがヒーローになったところとか。
あとは、これまた最後のカウンセリングのシーンでの問いも印象に残りました。
「おかしいのは俺なのか?それとも世界?」
これは『タクシードライバー』で娼婦の少女を助けに行った時に少女から言われた言葉と重なりました。
「おかしいのは私?それともあなた?」
『タクシードライバー』でも主人公は孤独で、その時に唯一の繋がりと言っていい存在だったのがその娼婦の少女から出た言葉でした。
↓『タクシードライバー』の記事はこちら↓
『タクシードライバー』のあらすじと考察|『JOKER(ジョーカー)』に影響を与えた映画
『キングオブコメディ』と『タクシードライバー』の要素から「救い」を引くと『ジョーカー』が生まれる
アーサーには「救いがなかった」これが『タクシードライバー』とも『キングオブコメディ』とも違う要素でした。
運の悪さ、笑ってしまう発作、自分の出生の秘密、関わりあった人との縁がプツプツと切れていき、孤独の闇に染まる。
関係が途切れていく前は、人との関わりがあり苦しくもがきながらも、人間として道徳的だったアーサー。
しかし、それらの関係が途切れてしまったアーサーは、何者にも縛られることがなくなり、自由になった。
自分らしく自由に生きること…
それがジョーカーがやった結果、世界にとっては悪だった。
それだけのこと、世界にとっての悲劇は当人ジョーカーにとっては喜劇だった。
誰の視点で見るかで世界は変わる
ジョーカーは結局のところ、タクシードライバーとキングオブコメディの主人公と同じく自分の思うがままに生きる人だった。
その着地点が悪だっただだけで、受け取る世界の人が共感するのであれば、彼「ジョーカー」(悪)は「バットマン」(善)なのだと思う。
『キングオブコメディ』・『タクシードライバー』は『ジョーカー』を深く観る上でめちゃくちゃ重要ですので是非観てほしいです。
最後にもう一度…
ぼくの記事を読んで、1人でも共感してくれる人がいたら嬉しいです。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
おやすみなさい。
by.neochiradio ui