キャッシュレス化が進む昨今。
周囲を見る限りでは前衛的にキャッシュレス化を取り入れているほうな僕は、たまに現金で支払った時に出てくるお釣りの小銭を持て余し、多くの場合ポケットにジャラジャラ入れた状態で帰宅して、その状態をキープしたまま服を脱いで置いておく。
服の中に残した小銭は、いつしか記憶から忘れ去られていて、ふとした時にポケットから出てくることになる。
ラッキーという感情とともに。
そのラッキーが少し溜まったので、髪を切りに行こうと思ったのが先日のこと。
1080円、ために貯めた小銭、自販機くらいじゃないと受け入れてくれないレベルで分解された小銭。
10円玉が83枚、50円玉が5枚、占めて1080円。
それらをこれ見よがしにポケットに詰め、さあ出発だ。
向かう先はQBハウス。
QBハウスでは、いわゆるなか卯方式で会計を済ますことになっている。
(なか卯方式とは…入り口にて自動券売機に小銭を入れてチケットを発行し、それを店員さんに渡すシステムのことである。いわゆると言いつつも、今ぼくが勝手につけた方式です、悪しからず)
なか卯方式の良いところといえば、食べた後で、お金払わずに出るときのような開放感が味わえる点がまず浮かぶが、もう一つは小銭が大量消費できる点だ。
徒歩5分、QBハウスに到着したぼくは小銭を大量に入れた。入れること1分弱…
カラン、カラン、カラン
ん?10円を入れても、入れた分下に落ちてくるようになってしまった。
え、50円を入れてみたら、まだ入る様子。とりあいず全部の50円玉を入れて…
小銭で払う予定だった残りの残高を、1000円札で支払うことに。
この時点で、店員さんの視線は感じていた。
が、そんなことはどうでもいい、いま願うことはひとつだった。
1000円札を優先的に吸い込んで、小銭大量に返却してくるようなバカな自動券売機ではないことだった。
せっかく入れたんだ戻ってくるなよ大量の小銭。
ヴィーー。
札を食らう自動券売機。
ハラハラしながらボタンを、押す。
え?1080円だったカット料金が1200円になってる!!
そもそも小銭だけでは支払い無理やったんかい!!
まぁ、良い。そんなことはどうでも良いから、大量の小銭でお釣り口がパンパンになって開かなくなってトラブルとかはやめてくれよ。。。
大丈夫でした。
そのあとはなんのことなく、カットしてもらって帰宅。
いつもラッキーを運んでくれてた小銭を、持ち帰る帰り道、使いこなせなかった小銭を、カフェで使ってやろうかとも思ったけど、絶対嫌な顔されるからやめて、自動販売機でコーヒーを買って公園で飲んだ。
ふぅ。
なんかいい。
小銭はささやかなハッピーを運んでくれもするらしい。
p.s.
あとで数えたら、10円玉は30枚までしか入っていなかったようす…先言うといてくれ、恥ずかしい。
p.s.2
QBハウスさん値上がりしとるんかい!
p.s.3
そして、後日、リベンジに行った。
値上げに備えて1300円持って行った。
内訳はもちろん、10円玉30枚と、100円玉10枚だ。
値段は変わっていなくて、1200円だった。
おじいさんがカットされている光景を横目にに見ながら小銭を入れる。
小銭いれるのに時間がかかるから、このタイミングで、お客さんがぼくだけだったとしたら地獄だなとふと思った。
順調に小銭を入れていく、気づけば1250円、後ろからお客さんが来たので、慌ててボタンを押す。
願わくば、お釣りの50円は、50円玉で出てきてくれ、と思いながらお釣りを待つ。
カラン…
カランカランカランカラン。
しっかり10円玉で出てきた。
ポケットには10円玉が10枚。
コーヒーを飲んで帰ろう。